日本髪の種類と特徴
現在でも残っている日本髪の代表的な髪型には、次のようなものがある。
●稚児髷
江戸時代に発生した上流階級の髪型で、頭上に、左右に分かれた高い輪をつくるもの。明治時代に入ってから童女の髪型となり、現代では子どもの七五三などに用いられる。
●桃割れ
明治時代に入ってから少女が結うようになったもので、左右に毛を分けて輪にし、 後頭部で結び、髷をふくらませたものである。
●銀杏返し
江戸時代の末期から行われるようになった髪型である。はじめは少女の髪型として結われたが、しだいに年齢に制限がなく行われるようになった。
髷の上を2つに分け、左右に曲げて半円形に結んだ髪型である。若い女性は髷を大きく結い、中年以上は小型に結う。
●唐人髷
江戸時代末期から行われるようになった、少女の髪の結い方である。
桃割れと銀杏返しを一緒にしたような形で、丸い髷の前が中央から割れている。
●高島田
島田髷の種類は非常に多い。
立体的な美と変化に富み、しかも安定感を失わない髪型として、日本髪の中でも最も代表的
なものである。
髷を高く結ったものを高島田、あるいは文金高島田とよび、 髷の中央を低くく結ったものをつぶし島田とよぶ。このうち、文金高島田は婚礼の時の髪型とされている。
高島田は主として若い女性に結われるため、未婚者髷とも言われる。
●結綿島田
つぶし島田の中央を布で結び束ねた、島田髷の一種である。
●丸髷
江戸時代初期の勝山髷から起こったもので、 幕末に至ってこれの変化したものが丸髷とよばれた。 明治時代になると、あたかも既婚女性の印のようになり、 多くの型ができた。代表的なものは、 頭頂部に楕円形のやや平たい髷をつけたものである。 若い人は大きな髷、年齢とともに小さい髷を使用。 若い既婚婦人は赤、年長者は水色の手絡(てがら)をかける 風習があった。
●天神髷
銀杏返しの変形である。
銀杏返しの髷の中央を髪で巻き、簪でとめたものである。
参考:Le Dico Blog 美容師国家試験対策
『パーマ〜パーマネントウェーブ技術1(美容技術理論)』